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複数店舗のLINE公式アカウント運用|分けるか、まとめるか

2026年8月1日 公開

2店舗目を出したとき、ほぼ全員が同じところで手が止まります。LINE公式アカウントは店舗ごとに作るのか、1つにまとめるのか。どちらにも成功例があるので調べても答えが出ませんが、判断の分かれ目自体はシンプルです。ここでは3つの型と、それぞれで後から効いてくるコストを整理します。

先に、いちばん大事な前提だけ書いておきます。集めた友だちを別のアカウントへ移すことはできません。つまりこの判断はやり直しがきかず、店舗数が増えてからでは動かせなくなります。

LINE公式アカウントの料金・仕様に関する記述は、2026年8月時点の公開情報にもとづく一般的な整理です。画面の名称や指標の定義、絞り込み配信の条件などは変更されることがあるため、最新の内容は必ずLINEヤフー社の公式サイトでご確認ください。なおLCALLは本メディアの運営元が提供する自社サービスです(PR)。

この記事でわかること

  • 分けるか・まとめるかを決める判断軸(費用でも機能でもない)
  • 3つの型それぞれの向き不向きと、後から効いてくるコスト
  • 5店舗を分けた場合とまとめた場合で、月額がいくら違うか
  • 店舗タグの付け方3通りと、いちばん確実な方法
  • 併用型で「同じ人に2通届く」を防ぐ考え方
  • 業種別の判断早見表と、店舗別に見るべき数字

決め手は「お客様が何を選んで来ているか」

先に結論を書きます。判断軸は費用でも機能でもなく、お客様が店舗を選んで来ているか、ブランドを選んで来ているかです。

  • 店舗を選んで来ている(美容室・整体・クリニックなど、担当者や場所で選ぶ業態)→ 店舗別に分けるほうが自然
  • ブランドを選んで来ている(チェーン飲食・物販など、どの店舗でも同じ体験)→ 1つにまとめるほうが自然

お客様にとって「隣の店舗の情報」が価値なのか、ノイズなのか。ここが逆になっている配信は読まれません。判断に迷ったら、「このお客様は、隣町の同じ店に行くか?」と聞いてみてください。行くならブランドで選ばれています。行かないなら店舗で選ばれています。

業種別の判断早見表

業態選ばれている単位向いている型
美容室・ネイル・整体担当者・店舗店舗別、または店舗タグ必須のまとめ型
クリニック・歯科立地・医師店舗別
チェーン飲食ブランドまとめる
アパレル・物販ブランドまとめる
学習塾・スクール校舎・講師店舗別
フィットネス立地(通える範囲)店舗別、または店舗タグ必須のまとめ型

3つの型と向き不向き

向いている場合注意点
①店舗別に分ける
店舗ごとに1アカウント
商圏が離れている/店長裁量が強い/店舗を指名して来る月額・通数・運用工数が店舗数だけ増える
②1つにまとめる
全店で1アカウント
同一ブランド/お客様が複数店舗を使う/配信担当が本部だけ店舗タグが無いと「全員に同じ配信」しかできない
③本部+店舗の併用
共通1つ+主要店舗のみ個別
旗艦店だけ独自施策をやりたい/段階的に増やしたい友だちが重複し、同じ人に2通届く場面が出る

実際にいちばん多いのは②で、店舗数が2〜10程度なら、まとめて店舗タグで出し分けるのが運用も費用も現実的です。

分けたときに後から効いてくること

費用は素直に店舗数倍になる

LINE公式アカウントの料金プランはアカウント単位の契約です。分ければ月額も無料通数の枠も店舗ごとに別勘定になります。5店舗で比べると差がはっきりします。

やり方アカウント数月額の考え方
店舗別に分ける5各店舗でプラン契約。全店をライト相当にすると5本分かかる
1つにまとめる11本分。ただし配信対象が5倍なので、通数は増える

ここで見落とされるのが通数の増え方です。まとめれば月額は1本分ですが、全員に配信すれば通数は5店舗合計になります。逆に店舗タグで出し分ければ、通数は分けた場合とほぼ変わりません。「まとめる=安い」ではなく、「まとめて出し分ける=安い」が正確です。「1店舗あたりの配信数は少ないのに、プランは全店分」という状態になりやすいので、通数の数え方費用の全体像は分ける前に一度計算しておいてください。プラン自体の選び方は料金プランの選び方にまとめています。

設定作業も申請も店舗数だけ発生する

あいさつメッセージリッチメニュー、自動応答、認証済アカウントの申請——これらはすべてアカウントごとです。5店舗なら5回。作るときだけでなく、変更のたびに5回です。年末年始の営業時間を変えるだけで5アカウント分の作業になる、と考えると規模感がつかめます。

配信の質が店舗ごとにバラつく

分ける最大のリスクは費用ではなくこれです。熱心な店長のアカウントだけ配信が続き、他は数ヶ月止まる。止まったアカウントは友だちに忘れられ、久しぶりの配信でまとめてブロックされます。友だちが減る4パターンでいうと、これは「期待とのズレ」ではなく「存在を忘れられた」型で、いちばん止めにくいものです。

分けるなら、テンプレートと配信カレンダーを本部が用意して、店舗は差し込むだけの状態にしてください。配信ネタの作り方が参考になります。

まとめたときに困ること

関係ない店舗の案内でブロックされる

渋谷店のお客様に池袋店の限定メニューを送れば、当然ブロックの原因になります。まとめる場合、店舗タグでの出し分けは「できれば」ではなく必須条件だと考えてください。セグメント配信ができない状態でまとめるのは、いちばん失敗しやすいパターンです。

「どの店舗のお客様か」が分からない

店舗タグの付け方は3通りあります。上から順に確実です。

方法付くタイミング取りこぼし
店舗別のQR・登録URLを使う友だち追加された瞬間ほぼ無い。いちばん確実で手間もかからない
あいさつメッセージで選んでもらう登録直後答えない人が残る
アンケート・予約時に聞く行動したとき行動しない人には付かない

1つめを土台にして、取りこぼしを2つめ・3つめで拾うのが定石です。逆にいうと、店舗別URLを用意せずに始めると、後から誰がどの店舗の客か分けられません(追加された経路は後から復元できないため)。QRコード・URLの作り方を店舗数だけ用意するところから始めてください。友だちの増やし方を設計するタイミングで同時に決めてしまうと、後が楽になります。

併用型(③)は「同じ人に2通」が起きる

共通アカウントと店舗アカウントの両方を友だち追加している人には、同じ内容が2通届きます。これは仕組み上どうしても起きるので、役割を先に決めて重ならないようにするしかありません。

アカウント送ってよいもの送らないもの
共通(本部)全店共通のキャンペーン・季節の案内・ブランドからのお知らせ特定店舗の空き情報・店舗限定メニュー
店舗別その店舗の予約枠・スタッフ・イベント全店キャンペーン(本部が送るので重複する)

この線引きを文書にして共有していないと、必ず両方から同じ案内が飛びます。受け取る側から見れば、単に「同じ店から2回送られてきた」だけです。

後から分けるのは難しい、という前提

いちばん大事な注意点をもう一度書きます。集めた友だちを別のLINE公式アカウントへ移すことはできません。「まずは1つで始めて、増えたら分ける」は、分ける段階で友だちをゼロから集め直すことを意味します。逆に「最初は店舗別、あとで統合」も同じで、統合先へ友だちは引き継げません。

つまり最初の判断がそのまま残ります。迷ったら、後戻りのコストが小さいほうから——まとめて始めて、店舗タグを最初から付けておくのが無難です。タグさえ付いていれば、店舗別の配信は1アカウントのままでも実現できますし、将来どうしても分けるとなったときも、どの友だちがどの店舗かは分かっている状態から始められます。

どちらを選んでも決めておく3つ

決めること決めないとこうなる
誰が配信・返信するか(権限)全員が全権限を持ち、誤配信の原因になる。退職時に引き継げない
テンプレート(あいさつ・定型文)店舗ごとに文体も案内内容も違い、ブランドとして見えなくなる
数字を店舗別に見る方法合計しか見えず、伸びている店舗と止まった店舗が打ち消し合う

とくに1つめは、店舗数が増えるほど効きます。複数人運用のつくり方で、権限と担当の分け方を先に決めておいてください。担当者が代わるときの備えは担当者交代の引き継ぎにまとめています。

店舗別に見る数字

合計だけを見ていると、店舗ごとの差が消えます。多店舗で見るべきは次の3つです。

数字見方分かること
来店客数に対する登録率店舗ごとに計算する声かけができている店舗とできていない店舗。友だち数の絶対値では規模の差に埋もれる
店舗タグ別のブロック率配信のたびに店舗別で見る特定店舗だけ跳ねていれば、その店舗宛の配信内容に原因がある
配信からの予約・来店店舗別に数えるどの店舗で配信が売上につながっているか

見る順番と指標の定義は見るべき数字7つに揃えてあります。店舗ごとに誰が来ているかを台帳として持ちたい場合はLINEの顧客管理のやり方も参照してください。

よくある間違い

やりがちなこと何が起きるかどうするか
とりあえず店舗ごとに作る月額も設定作業も店舗数倍。配信が続く店舗と止まる店舗に割れるまとめて店舗タグで出し分ける
店舗別URLを用意せずにまとめる誰がどの店舗の客か分けられず、全員に同じ配信しかできない登録URLを店舗数だけ先に作る
増えたら分ければいいと考える分ける時点で友だちをゼロから集め直しになる最初からタグを付けておく
共通と店舗の両方から同じ案内を送る同じ人に2通届く送ってよいものを役割で線引きする
全社合計の友だち数だけを見る止まっている店舗が見えない来店客数に対する登録率を店舗別に見る
統合できると思っている統合はできない片方に集約し、もう片方は案内に使って役割を終える

まとめ

  • 判断軸は費用ではなく「お客様が店舗を選んで来ているか、ブランドで来ているか」
  • 分ければ月額・通数・設定作業・申請がすべて店舗数倍になる
  • 正確には「まとめる=安い」ではなく「まとめて出し分ける=安い」
  • まとめるなら店舗タグでの出し分けは必須。無いなら分けたほうがまし
  • 店舗別のQR・登録URLで、登録時点で店舗タグを付けるのがいちばん確実
  • 併用型は役割を線引きしないと同じ人に2通届く
  • 友だちはアカウント間で移せない。後から分ける・統合するのは実質やり直し

LCALL(自社サービス・PR)は1つの契約に複数のLINE公式アカウントを接続でき、店舗別の登録URL・タグ・セグメント配信、店舗をまたいだ受信箱での対応、スタッフごとの権限設定に対応しています。接続できるアカウント数と管理スタッフ数の上限はプランによって異なります(Lite:5アカウント/スタッフ1名、Standard:100アカウント/5名、Pro:200アカウント/7名。詳細は料金ページ)。多店舗の設計は店舗数が少ないうちに決めるほど楽です。無料相談でご相談ください。

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